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なだぎ武のある興味から公演が実現!『"あかりけした"presents「手をつなぐには近すぎる」』作・演出家&出演者インタビュー!

6月7日(木)から10日(日)まで、東京・神保町花月にて『"あかりけした"presents「手をつなぐには近すぎる」』が上演されます。

ロボットのハナコと2人暮らしのソフの元へ、娘・ハハとその娘・ムスメが帰ってくるところから始まる物語。血のつながりのない微妙な関係性で始まる同居生活から、家族が生まれるハートフルストーリーです。
今回は作・演出を担当するこゆび侍・成島秀和さん、なだぎ武、演劇集団キャラメルボックス・渡邊安理さん、虚構の劇団・小野川晶さんへインタビュー。なぜこの4人が集結し、1つの舞台を企画したのか。成り立ちから関係性まで、和気あいあいと語ってもらいました。

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(向かって左から:成島秀和さん、渡邊安理さん、なだぎ武、小野川晶さん)

 *  *  *  *  *  *

――まず、今回このメンバーが集まった理由を教えていただけますか?

成島 お三方とはまだ一度もお芝居を一緒にやったことはないんですけど、一方的に観て知ってはいて。渡邊さんと昨年くらいに、たまたま知り合いになったんです。
渡邊 久しぶりにできた友達だって言ってくれましたよね?
成島 そう、35歳を超えて久しぶりにできた友達で(笑)。遊びに行ったりしている中でこの4人で会う機会があったんです。
なだぎ 僕はジョジョが好きなんですけど、『ジョジョの奇妙な冒険』のリアル脱出ゲームがあると聞いて、楽しめるかもしれないなと思って行った時に集まったメンバーなんですよ。リアル脱出ゲームには、このメンバーでそれまでに何回か行ったことはあったの?
小野川 いえ。私もあの時、初めて成島さんにお会いしました。
なだぎ 僕は渡邊さんと晶ちゃんとは別々に共演したことがあったんですけど、成島さんとは初めてだったんです。ゲームをクリアしたあと、ご飯を食べている時にいろいろと喋ったんですけど、成島さんが自分の劇団を持ってお芝居も書いているというのを聞いて。こういう物腰が柔らかい方がどういうお芝居を作るのかというところに興味が湧いたというか、僕みたいな暴走機関車がね?(笑)成島さんの作品に出たらどうなるんだろうということを渡邊さんにお話したら、「じゃあ、私が言ってみます!」って言ってくれたんです。
渡邊 そうそう。で、すぐ成島さんにお話ししたら......。
成島 僕としては「願ってもない機会です」と答えました。

――なだぎさんが抱いた1つの思いから実現したものだったんですね。

なだぎ そうなんです。コメディがやりたかったので「成島さんはコメディも書くの?」って聞いたら、渡邊さんが「好きみたいですよ」って。じゃあ、晶ちゃんもできるなと。『私のホストちゃん』っていう舞台で一緒になった時に、アンサンブル的にいろんな役をやっているのを観て器用な人だなと思っていたので誘ったんです。
渡邊 私も晶ちゃんとはプライベートで遊んではいたんですけど、共演したことがなかったので一緒にやれて嬉しいです。
小野川 コメディはずっとやりたくて。年々、コメディ欲が増しているところだったので、このメンバーで叶うならば最高だなと思いました。
成島 こういう話って、普通は「やりたいね」って盛り上がりはするけどやらないことが多いですよね。でも、今回はみんな、絶対にものにしてやろうっていう気持ちがあったよね?
なだぎ そうですね。成島さんは沸々とした強い思いを持っている人だなと、リアル脱出ゲームの時に感じたんですけど、その通りでした(笑)。最後に解けない問題があったんですけど、後ろから粘り強くヒントを出してくれたことでそのあとすぐ脱出できてね?
渡邊 ご飯を食べてる時には「1つ前の問題が解けているようで解けてない」って言い出して(笑)。
なだぎ そうそう。ずっと1人で問題に立ち向かってたんですよ。
渡邊 その姿勢に、なだぎさんは好感を持ったんですよね?
なだぎ 不思議な人だなと興味を持ちました。

――本作はコメディということですけれど、家族のお話にしたのは何か理由はあるんでしょうか。

成島 題材に関しては二転三転してはいるんですけど、友達というか遊びから始まっている関係性なので恋愛物語だけは嫌だなというのがあったのと、縁というものの不思議さや大切さみたいなものを意識したかったので、血はつながってない家族の話がいいかなと思ったんです。
なだぎ あぁ、そうなんですね。いや、実は密かに恋愛ものを期待してたんですよ。僕と晶ちゃんが恋愛する『マーマレード・ボーイ』みたいな話を。
渡邊 え? そんな甘酸っぱい話!?(笑)
なだぎ そうそう。ほんなら、安定のじいちゃん役っていうね。ふははは! 個人的に山田洋次さんの世界観が好きなので、人情ものっていいなと思いました。
渡邊 タイトルもすごく素敵ですよね。プロットを読んだ時、ちょっと涙しつつも笑ってしまいました。お客さんにもこの感情を届けられたらいいんですけど。
小野川 私はプロットをいただいて読んだ時、衝撃を受けました。
成島 その衝撃っていうのは、もっと楽な感じをイメージしてたっていうこと?
小野川 というより、もっとポップなのかなって思ってたら、グッとしたりハッとしたりしたので驚いたという感じで。それと普段を知っている分、役者としてみなさんがどうするのかが想像できないというのもありました。
渡邊 確かに、この4人で演劇をやることにまだ実感がないよね。特に、晶ちゃんと私は普段の関係性より踏み込む役どころだから、どうなるんだろうって考えちゃいますね。

――今、脚本を書いている最中だという成島さんは、どんなことを感じていらっしゃいますか?(註:鼎談は4月上旬に敢行)

成島 今まで踏み外すことが前提にあるというか、脚本から広げてもらうことを前提で書くことがなかったんですけど、なだぎさんがどれくらい......暴走、っていうんですか?
なだぎ ふはは! いやいや、台本通りにしかやらない男ですよ、僕は。
渡邊&小野川 ウソつけっ!(笑)
成島 そういうことを想定しながら書くのは楽しいですよ。渡邊さんと小野川さんはなだぎさんをやらせっぱなしにする訳ではなく、食らいついて1つの世界観をつくってくれるメンバーだと思っているので、なだぎさんにはどこまでも暴走して欲しいなと思ってます。今まで観させていただいた感じだと、どの作品でも設定に乗っている中で踏み外してるなと感じたというか。ちゃんと計算できているなと思ったので、その辺りは信頼していますし。
渡邊 成島さん、そういうところには結構厳しいですよね? お友達になってから、いろんな作品を観たあとに話すんですけど、その時に鋭い視点を持っているなと感じます。
成島 渡邊さんもそうですよね。だからこそ、気を抜けないなと。今回初めてご一緒するからこそ、真剣にやらないと思っているし、稽古場では友達っていうのも一切なくして......。
小野川 えっ、突然に!?
渡邊 怖いよ!
なだぎ 確かに「稽古だけはガッチリやりたいですね」って言うてましたね。ちょっとビクビクしてしまいますけれど頑張ります。
渡邊 せっかく友達同士で立ち上がった舞台なのに、公演が終わる頃には、Twitterとかのフォローも一切外したりするくらい仲が悪くなってるなんてのは、嫌だから(笑)、真剣に挑もうと思います。
成島 そうですね。仕事!って感じとはまたちょっと違うんだけど、真剣にやりたいですね。

――友達だからこそ真剣にやりたいっていいですね。この関係性をすごく大切にしているんだなというのが伝わります。

なだぎ そうですね。それぞれの劇団のファンの方々も"なんだろう? この組み合わせは"って思いながら、ふわふわした気持ちで観に来てくれるんだと思うんですけど。
渡邊 私、「コントなんですか?」って聞かれました。
なだぎ 僕がおるからそう思われるかもしれないですけど、緊張と緩和のちょうどいい中間のものを見せたいですよね。
成島 うん、そこは狙っていきたい。観てくださる方がどう受け取ってくれるかはまだわからないですけど、稽古は100%とか120%でぶつかるところから始めたいなと。様子見しながらじゃなく、全力でぶつかっていきたいなと思っているので、よろしくお願いしますね。
なだぎ おぉ、そうなんですね。僕、基本はスロースターターなんですけど(苦笑)。
渡邊 私もなんだよなぁ。どうしよう!
なだぎ 渡邊さんも晶ちゃんも自分の中で腑に落ちる部分が見えて来ると、ぶわーっと(世界観に)入っていける人なのできっと大丈夫ですよ。
小野川 安理さんは高校の先輩なんですけど、似ているものを感じていて。周りから「真っ直ぐな感じが似てるね」って言われたこともあるんですけど。
渡邊 うそ! やったー! 嬉しい!
なだぎ うん、問題のないお2人ですよ。で、僕は自由にやって、怒られながら進めていきたいなと思ってます。
成島 お三方のモチベーションをどう上げていくかは、僕なりに考えたいなと思います。

――では、最後によしもとニュースセンターを読んでくださっているみなさまへ、メッセージをお願いいたします。

渡邊 今回、主催はよしもとさんですし、劇場である神保町花月は成島さんが演出などをいろいろとやられているところじゃないですか。そこへ出させていただくという気持ちが強いので、みなさんのお邪魔をせずに、でも何かを残せたらいいなと思ってます。真摯に演じますので、よろしくお願いします。
小野川 今作を観て"演劇って気軽に観られるものなんだな"と感じて、違う劇場にも足を運んでもらえたら嬉しいですね。お笑いと演劇って同じようでも、観に来てくださる客層は異なると思うんですけど、両方が繋がるような作品にできればと思っています。劇場へ足を運んでいただけたら嬉しいです。
なだぎ 晶ちゃんの言うとおりですね。お笑いと演劇って似て非なるものと言いますか、演劇のお芝居に出させてもらった時、僕のお芝居を観た人からお手紙だとかSNSのメッセージで「ああいう空気になるんですね」っていう感想をいただくことが多いんですよ。今回、僕とみなさんが一緒になることで、その不協和音がいい働きをするはずです。"こういうお芝居って今までなかったな"とか"何、この感覚!"って楽しんでもらえるように頑張ろうと思います。
成島 神保町花月さんではいろいろと演出などをやらせてもらっていて、この劇場に育ててもらったという気持ちもあるので、神保町花月でここまでの作品が作れるんだって思ってもらえるようなものにしたいなと思ってます。普段、足を運んでくださっているみなさんはもちろん、最近はちょっと......という方も、ちょっと興味あるなという方も足を運んで、驚いてもらえたらいいですね。
小野川 で、第2作もまたやれたらいいですよね?
渡邊 うん、やりたい!
なだぎ 次こそ『マーマレード・ボーイ』をね!


【なだぎ武】


目の前に恋人のコピーが現れたら!? 舞台『幻影かもしれない』に出演する光永&かたつむり・林へインタビュー!

5月24日(木)から27日(日)までの4日間、東京・神保町花月にて舞台『幻影かもしれない』が上演されます。

主人公・形代悠の同棲する婚約者・弦本永太が事故に遭遇したことから展開していく今作。事故が起きてから発見までの記憶がないものの、元気な姿を見せた永太に喜ぶ悠ですが、のちに「大破した車の中から、永太の遺体が見つかった」との報告を受けて......。愛した人の死、その愛した人と全く同一のコピーなど、恋愛観や死生観を問う物語の結末を、今作では観客が選ぶというマルチエンディングストーリーがどうなるのかにも大きな注目が集まります。

今回、悠を演じる光永、永太を演じるかたつむり・林大介にインタビューを敢行。稽古前の心境を語ってもらいました。
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(向かって左:かたつむり・林大介/右・光永)

 *  *  *  *  *  *

――光永さんは主人公・悠を務めますが、今回のお話をいただいた時、まずどんなことを思われましたか。

光永 最初にマネージャーさんに「難しい役の仕事が入ってくると思うんですけど、大丈夫ですか?」って聞かれて。「ぜひ挑戦させてください」って言ったんですけど、プロットを読ませてもらったら本当に難しそうな役だなという印象を持ちました。主演の経験は今まで何度かあるんですけど、元々の明るさを活かした役が多かったので、今回のような何かを背負っていてどうしようって悩むような感じの役は初めてで......。
林 いつもはバカみてぇにやってるだけだもんなぁ?
光永 おいっ!
林 (笑)光永とは、神保町花月の公演でも何回か一緒にやったことはあるんですよ。上から目線で言うつもりはないですけど、女の子の部分がめっちゃあるというか。
光永 えぇ、もちろんそうですよね! ちゃんとありますねぇ!
林 ふはは! そういう役を演じているのも何度か観てますし、基が器用なので楽しみですね。

――そんな光永さん演じる婚約者・永太を演じるのが、林さん。かなり見せ方が難しそうな役ですけれど。

林 まぁ、難しくするのかしないのかは、自分次第ですから。
光永 うざい!(笑)。難しくしてよ、じゃあ。
林 ははは! プロットを読ませてもらった感じで言うと難しいというより、どういう感じになるのかなというのが楽しみでもありますし、怖い部分でもありますよね。実際、すべての流れが見えた時、どう感じるかが今はまだわからないので。でも、話自体はむちゃくちゃ面白そうなので、演じるのも楽しみですけど。
光永 私は、林さんを観て笑わないかが不安です。本番に入ればいいんですけど、稽古の段階では"林さん感"を出してくるので、笑っちゃうんですよね。自分が真剣に芝居しているのを目の前で見られるのも、ちょっと恥ずかしいですし......。

――クラッシャータイプですもんね、林さん自体(笑)。

光永 そうなんです。何を言い出すかわからないから不安です。
林 僕は台本に忠実に演じるだけです!

――プロットでストーリーを追った印象はいかがですか。

光永 遺体とコピーをどうやって同時に見せるんだろうとか、気になるところがたくさんあって。どんな演出がされるのか、全く想像できないなと思いました。
林 だから、俺に話が来たんでしょうね。"こんな難しい役は、林にしかできない"って。
光永 ............え!?(笑)
林 ふはは! ほかの共演者も芝居がうまい人が多いじゃないですか。まず、シューさん(シューレスジョー)がいるし、大谷さんも1~2回一緒にやったことがあるんだけど、上手。ヒラノくんもめちゃくちゃ上手ですよね。
光永 大西ユースケは、大阪の同期なんですよ。最近、俳優班として上京したみたいなんですけど、昔から面白くて。たまに奇をてらうようなこともするんですけど、お上手ですよ。あと、三木美加子さんの色気にも注目です。舞台上が、いい匂いに包まれると思います。
林 ふふふっ、そうなの!?
光永 稽古場に差し入れでパウンドケーキとか焼いてきてくれるんです。最高っすよ!
林 そういうタイプね。楽しみです、脚本も福田さんですし。
光永 で、演出は足立さん。万全ですよ、これは。
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――現段階で、それぞれの役について想像していることは何かありますか。

林 光永も言ったように、僕の役はコピーがいるという設定なんですけど、どう見せるのか。今はクエスチョンマークな状態なので、これから台本を読んで福田さんの意図と足立さんのやりたいことを聞きながら役を固めていくことになりますよね。やったことのないお芝居なので、楽しみですけど。
光永 私が演じるのは恋人のコピーが現れるという役なので、自分にほんまに好きな人がおって、死んだのはわかってるけど目の前におるってなった時、どっちを選ぶんやろうと考えてみたんですけどわからなくて。今回の舞台って、お客さんに結末を選んでもらう訳ですけど、役の感情の持っていき方次第で結論が偏ったりするんじゃないかなって。その辺は楽しみでもあり、プレッシャーでもあったりします。
林 確かに、どう演じるかでお客さんの選択も変わってきそう。
光永 そうなんです。私がコピーを受け入れる体勢で演じていたら、お客さんも受け入れてしまう気がして。だから、演じ方は重要になってくると思いますね。

――今、光永さんが話してくれたように、今回、観客が結末を選ぶという新たな試みがありますよね。そういうお客さん参加型のお芝居って、あんまりないような気がしますけれど。

光永 結末を選べるってことは、2つのパターンの稽古をしないといけないってことですよね?
林 そういうことだね。僕は今までやったことがないかたちなので、どうなるのか。アンケートを集計している間、何をするのかも気になるし。
光永 ダンスですかね? 神保町花月でたまにあるじゃないですか。
林 ふはは! それに、全公演が2つあるうちの1パターンになるっていう場合もあるんじゃない? その辺は、お客さんが何度も観に来てくれて、こっちは観たから次はこっちを観たいと思ってくれたら嬉しいですよね。
光永 プロットの段階では、お客さんって優しいから、受け入れるほうが多いんじゃないかなって思ってたんです。でも、全員の演じ方次第で、受け入れない可能性もあるのかなって思ってきました。

――その辺、林さんがどう演じるかにもかかってますよね? めちゃくちゃ感じの悪い人だったら、「あの人よりほかにいい人がいるよ」ってなりそうっていうか。

林 そうですよね。めちゃくちゃ嫌われたら、ぜってー受け入れねぇ!って思われそう(笑)。
光永 私たちも毎回、結末がどうなるかわからずに演じていかないといけないですからね。めちゃくちゃ受け入れられない感じでやっていたのに、お客さんが受け入れるほうを選んだりすると、芝居を変えることになるんですかね?
林 どうだろう? その辺もどうなるのか、楽しみですね。
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――もし光永が演じる悠と同じような状況に置かれたら、お2人はどうしますか?

林 恋人が死んで、そのコピーが出て来たらってことですよね? 俺は......記憶も全部一緒だったとしても受け入れられないですね。
光永 私は受け入れます。
林 はえーーー!!!
光永 コピーにも好きな人だということに変わりはないので、受け入れないってことは悲しませることになりませんか?
林 でも、俺の愛した肉体ではない訳じゃん?

――肉体を形成している物質は同じでも?

林 だって、恋人は死んでるんですよ? 記憶も含めて何もかもが一緒だとしても、人生の中で培って来た喋り方とか、違う部分が出て来ると思う。そこに気付いた時、苦しくなる。......お互いね? お互いだよ? 俺だけじゃないよ。俺だけ苦しいなら、我慢できるけど......(と、言いながら泣くフリをする)。
光永 えぇ!?(笑)
林 ははは! だから、全て同じだとしても受け入れられないですね。どう?
光永 (その意見を)聞いても受け入れられますね。記憶も性格もコピーされているのであれば、型番が変わっただけであって、全部一緒なんじゃないかなと。だから、脱皮したんだくらいの感覚で、その人を愛すると思います。その人が愛してくれるのであれば、ですけど。
林 今回は事故で死ぬけど、殺されたとしたらどう? それでも愛せる?
光永 で、恋人のコピーが出て来ると。
林 うん。殺した奴はどうするんだろうとかって思うじゃん? 事故だからコピーを受け入れられるかもしれないけど、第三者が出て来るとまた変わってくるんじゃない?
光永 ............私もコピーになることはできないかな?
林 ははは! コピーを作る技術があるなら、できるかもしれないね。
光永 ですね(笑)。まぁ、帰り道にこんなことを考えてもらえる作品になったらいいですね。

――お2人ともこういったお仕事が少なからずあると思いますが、お芝居は好きですか?

林 好きですね。例えば、自分達で考えてやるコントって、ウケるかウケないかがいちばんじゃないですか。だけど、お芝居は今回だったら福田さんが脚本を書いてくれているし、ウケるかウケないかはそこまで関係ないので気が楽ですよね。もちろん、笑いを取るシーンもあるんでしょうけど、与えられた役を演じるのは普段やらない分、楽しい。芸人だから芝居をやるのは......みたいな気持ちは、2年目でなくなりました(笑)。
光永 その2年間で何かがあったんですか?
林 とがってた時期もあったけど、神保町花月に出続けたら麻痺したというか。年13回出ていると、そんな気持ちはなくなりました。まぁ、面白いですよ。稽古を通して、みんなとチームになれるのも楽しいですしね。
光永 仲よくなれますよね。
林 うん。あと、5公演全てが同じかというと、そうじゃない。本当は全公演コンスタントにやれるほうがいいんでしょうけど、やっぱり舞台は生ものだから、ここはこういう反応なのかとか毎回、違う反応を感じられるのも面白いですね。
光永 私もお芝居は、自分の性格や人生と違う人を演じられるので楽しみです。で、稽古を一緒にやった先輩や後輩と友達みたいな関係になったり、一緒に青春のシーンとか演じられたりするのも楽しいですね。
林 特に、光永はピンだから。
光永 そうですね。いつも1人なので、稽古場に行くのも楽しみです!

――では、最後によしもとニュースセンターを読んでくださっている方々へメッセージをお願いします。

光永 主演って言ってもらっている以上、絶対来てくれないと困ります!(笑)今作はちょっと難しい話ではありますけど、必ず楽しませるので来てください。お待ちしています!
林 来ないと体験できない作品だと思うので、初日に来ていただいて、もう1つのエンディングにも興味を持ってもらえるようなお芝居にします。考えさせられるテーマでもあるので、"今日観たものは、幻影かもしれない"って思ってもらえたらいいなと。
光永 おっ、いいですねぇ!
林 ははは! 楽しい芝居になりますので、恋愛している人、していない人、結婚している人、していない人......いろんな方に観に来てもらえたら嬉しいです!


【林大介】【かたつむり】【光永】


若手俳優×芸人による『dorama project』が始動! 第1弾公演『ラケット』に出演する2丁拳銃・川谷&シソンヌ・長谷川にインタビューを敢行!!

4月25日(水)から29日(日)まで、東京・神保町花月にて、『dorama project #1「ラケット」』が上演されます。

こちらは、大きな活躍の可能性を秘めた若手俳優たちと演技派芸人たちがタッグを組んだ新プロジェクト。「dorama」は「do」×「dorama」の造語で、ドラマティック且つ怒濤のごとく鮮烈な公演を行っていく予定です。
第1弾となる『ラケット』の脚本を手がけるのは、数々のドラマや映画、テレビCM、ネット番組を手がけている博報堂の吹上洋佑さん、演出を務めるのは、映画『浅草スマイル』で堤幸彦賞を受賞した注目の映像ディレクターであるROBOT・林隆行さん。なお、2人がタッグを組んだオリジナルドラマ『配信ボーイ~ボクがYouTuberになった理由~』は現在、dTVにて配信中で、今作が3度目のタッグとなります。

主演を務めるのは、映画『ソロモンの偽証』で印象的な演技を見せた若林時英さん。ほかにも石賀和輝さん、中村里帆さん、中田青渚さん、室井響さんといった若手俳優が集結するほか、個性派女優の伊藤修子も出演。芸人では、映画『火花』の演技が記憶に新しい2丁拳銃・川谷修士、さまざまな舞台で演技が評価されるシソンヌ・長谷川忍を始め、カラテカ・矢部太郎、ピクニックなどが出演します。

今回は、修士と長谷川にインタビューを敢行。脚本家・吹上さんに補足してもらいながら、新たに始まったプロジェクトへ出演する意気込み、作品への思いなどを語ってもらいました。真面目なお芝居ですが、インタビューは笑い多めでお届けします!

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(向かって左:2丁拳銃・川谷修士/左:シソンヌ・長谷川忍)

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――今回、出演のお話を受けた時、まずどんなことを思われましたか。

川谷 今までの神保町花月では、芸人だけの芝居に何度か出させてもらったことがあるんですけど、他の俳優さん達とやらせてもらえるのが、今回の楽しみだなと思いました。
長谷川 そうですね。芸人だけでやってると、どうしてもなれ合いになりますから。
川谷 ふふふ! なりますよねぇ?
長谷川 はい(笑)。芸人は皆、ふざけないとダメっていうよくわからないものに取り憑かれてますから。
川谷 言い方が悪いですけど、お笑いをやりたいっていう多感な若手の時期にお芝居をやることになると、ちょっとふざけちゃうというかねぇ?
長谷川 今でこそ好井(まさお/井下好井)なんてドラマやCMに出てますけど、あいつなんて一番ひどかった! なのに、今は役者みたいな顔してて怖いです(笑)。あの......これは修士さんのことではなく、僕ら世代のことなんですけど。
川谷 はいはい。
長谷川 漫才師はすぐ役や設定からおりて、自分に戻ってボケたりツッコんだりしがちだったんですよ。好井だけじゃなく、皆ことごとくやってました。で、僕らはコントなので、相方と2人だけ真剣にやっていて......。真面目にやる分、自分達に返ってくるものがあったので、仕事がない頃は出させてもらって助かっていました。
川谷 だから、シソンヌはチャンピオンになれるんですね!
長谷川 そう言っていただけると有り難いです。僕は今回、久しぶりの神保町花月での舞台なので、楽しみなんですよね。
川谷 僕は......映画『火花』のラスト漫才をここでやらせていただいたので(註:菅田将暉さん演じる主人公・徳永が組んでいるお笑いコンビ「スパークス」の相方・山下を演じた)。
長谷川 じゃあ、思い出の場所でもあるんですね。

――お2人のお芝居での共演は、今作が初めてですよね?

長谷川 あぁ、確かにそうですね。
川谷 長谷川くんが出てる舞台を、観に行ったことはありますよ。(小川)菜摘さん主演の『おねだり』やったんですけど、さすがでしたね。見事でした。
長谷川 ありがとうございます。あの舞台も外部の俳優さんばかりだったので、楽しかったです。今回は若い方が多いみたいですね。

――主演の若林さん始め、10代の方が多いですね。

川谷 えっ、10代!?
長谷川 リアル! 僕と若林くんは......18歳差かぁ。......話合うかな?

――芸人側は映画や舞台で評価されている、演技に定評のある方を集めたそうですけど、お芝居のお仕事はいかがですか。特に修士さんは漫才師さんですから、芸人として舞台に立つのとはかなり違いがありますよね。

川谷 そうですね。この前も舞台をやらせてもらったんですけど、標準語を使わないといけないのが難しい......。けどまぁ、楽しいですね。イントネーションを、すーーっごく注意されるんですけど。
長谷川 役作りプラス、イントネーションを修正する作業が必要なんですね。
川谷 そうそう。自分では合うてると思ってるんですけど、「それ、関西弁だよ」って言われて。今回も標準語なんですけど、ツッコんでいるところは関西弁だったんです。(脚本家・吹上さんの「その辺は、今後相談したいなと思っています」との言葉に)ツッコミを関西弁にするんやったら、普段の喋りに関西訛りがあってもいいのかもしれないですよね。でも、みんなの邪魔になるんやったら努力します!

――長谷川さんはいかがですか?

長谷川 今日初めて台本を読ませていただいたんです。芸人はすぐふざけるって言っておきながらなんなんですけど、今回はちょっとキャラを入れてやろうかなと。
川谷 ちょっと難しい役ですもんね。
長谷川 はい。どっちかって言うと、外に向けての芝居というより、中に向ける芝居でいこうと思ってるんで、前半は。
川谷 かっこええこと言うなぁ!(笑)
長谷川 ふふっ! 前半の役作りの方向性はもう決まったんですけど、心配なことがあって。僕は真剣にやるんですけど、みなさんは笑うと思うんですよ。その辺のジレンマをどうするか、(稽古が始まったら、演出家の林さんに)相談させていただきたいんです。デリケートな分、笑われるとやめたくなっちゃうので。

――その辺りは今後、相談いただくとして、お2人の役どころについても少し教えていただけますか。

川谷 僕は普通の先生。真面目でピュアな先生です。
長谷川 唯一の真人間というか、全体のバランスを取る役どころですよね。
修士 そうそう。だから世界観を邪魔せず、おってよかったと思ってもらえる良さを出そうと思ってます。

――吹上さんによると、お笑いの要素もたくさん盛り込まれる予定だそうで。今はツッコミをどんなふうに置いていくのかを考えている最中だとのことですが。

川谷 さっき話していたたように、ツッコまざるを得ない状況があるみたいですよね。今は稽古が楽しみです。僕は今回、ドラマに出るような気持ちで真剣にやりたいと思ってますし。
長谷川 僕も同じですね。ふざける方向ではないです。けど、真剣にやった芝居を笑われたらちょっと考えます。みんなでクッと(笑いをこらえる仕草を)するのもダメですからね!
川谷 うわぁ、それ、俺はようやってまうわ。
長谷川 でしょ? 修士さん、ダメですよ!
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――台本を読んだ印象はいかがでしたか。

川谷 卓球を題材にしているということで、卓球のシーンがどうなるのかが楽しみですよね。
長谷川 かっこいい感じになりそうですから。
川谷 そうそう。お客さんにも、その辺りを楽しみにしてもらえればと思います。物語も、王道の青春ドラマじゃないのはいい。ポスターやチラシを見ると、熱い青春ものなのかなと思う人も多いかもしれないですけど、そうではない面白みを感じていただけるはずです。
長谷川 青春ものと見せかけて、人間の深い部分が描かれていますもんね。吹上さんが言ってたのは、卓球のラケットって表面と裏面があるじゃないですか。青春ものっぽいけど、蓋を開けてみれば......っていうふうにしたいらしいですよ。
川谷 あぁ! 表裏一体っていうことなんや。(吹上さんから「ポスターも、そういうことを表したくて、赤と黒になってるんです」との言葉が)なるほどね。観終わったら、ポスターで感じたイメージも変わるのかもしれないですね。

――神保町花月では、今後もこういった取り組みを積極的に行なっていきたいそうです。お2人は今後、何かやってみたいことはありますか?

川谷 芸人だけじゃなく、外部の方と一緒にやるこのかたちが、いちばんいいと思います。なんでもっと早くやらんかったんやろ?
長谷川 結構、有名な演出家さんとか脚本家さんがやってた時期もあったんですよ。でも、芸人がふざけるから......(笑)。

――(笑)。コントはもちろん、漫才にもコント漫才ってありますし、お芝居って表現の上での勉強にはなりますよね。

川谷 そうですよね。まぁ、漫才師はおっさんを出しましょう! そこそこのおっさんで漫才をずっとやって来た人は、芝居を楽しんでやると思いますので。
長谷川 こんなふうに俳優さんと一緒にやれるって、本当にいい機会なんですよ。お客さんも外から来てもらわないと、血が入れ替わらないというか。いろんな方に観に来て欲しいですよね。
川谷 神保町花月の稽古場なんて、小劇団の方からするとすごくうらやましいらしいですよ。「夜中も稽古できるんですか!」「大きい声出していいんですか!」って言われたりする。だから、もっともっと解放してもいいのかもしれないですね。なんなら、芸人が少ないくらいの舞台でもいいかもしれないですし、今後も役者さんと芝居できる機会が増えたらいいですね。

――では、よしもとニュースセンターを読んでくださっている方々へ公演へ向けてのアピールをお願いします。

長谷川「芸人が芝居をすることに違和感のない時代になっていると思いますので、芸人さんがどんな芝居をするんだろうって興味を持っていただけたなら、観に来てもらえれば。さらに、演劇に触れてきてない人はこの機会に若い役者さんたちを観て面白いと思っていただければ――あんまり使いたくないことなんですけど――WINWINの関係性になるんじゃないかなと。
川谷 ふはは! それが、いちばんいいですよね?
長谷川 はい(笑)。役者さんを観に来たお客さんにはネタを観てもらいたいと思ってもらえたら嬉しいですし、逆にお笑いを観に来た人が舞台に興味を持ってもらえたら嬉しいなと。いい相乗効果が生まれると思いますし、芸人が多めに出てるっていう時点で来やすいでしょうから、ぜひ興味を持ってもらえたら嬉しいです。
川谷 キャストを観て思うのは、これからの映画やドラマに出て行く俳優さん達なんじゃないかなということで。
長谷川 確かにそうですね。
川谷 今観ておいたほうがいいんじゃないかなと。あの時、観ておいてよかった!と思えるキャストですので、ぜひ観に来てください。
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【川谷修士】【2丁拳銃】【長谷川忍】【シソンヌ】


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